算定基礎届の呼び出し調査
社会保険の算定基礎届提出の季節ですが、昨年くらいから調査形式による提出が増えてきていると聞きます。今年度は私の関与先にも年金事務所からの呼び出し通知がきました。
5年前の「宙に浮いた年金記録」「消えた年金記録」の年金記録問題の処理がある程度片付いてきたので、厚労省は以前行っていた算定基礎届の調査を復活させたと聞きます。
毎月の月額変更等が正しく行われているか、報酬月額が正しく届け出されているかということはもちろん大事ですが、この調査の一番の目的は加入漏れのチェック、つまり加入義務のある労働者を未加入にしていないかというところです。
届け出の際は賃金台帳や出勤簿の他に、源泉所得税納付書の領収証書を持参します。領収証書には人数が載っていますから、賃金台帳から未加入のフルタイム労働者を外してごまかそうとしても数字を突き合わせればバレる可能性大です。もちろん未加入が発覚すれば本来の取得日まで遡って加入手続きをさせられるのが原則です。
以前の記事でも触れましたが、
厚生年金の未加入が今後厳しくなる件 <厚労省が告発・企業名公表を検討> - 人事労務コンサルタントmayamaの視点
社会保険の未加入問題については今後厳しくなる一方と考えられます。通常の社保調査についても4年に1度は実施していくことを政府は目標に掲げています。
算定基礎届の呼び出し調査に関しては、今後4年間で全事業所を行う予定との話も聞いていますが、大企業についてはなかなか現実的には難しいのではないかと思います。中小零細は近い将来間違いなくくるものと思って普段から加入判断や届出について注意すべきであると思います。
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