巷で人気の労働法解説メルマガ

最近、労働法をQ&A形式で分かりりやすく解説する「365日働くルール」というメルマガが人気らしいです。発行しているのは関西の労働組合ネットワークの青年部で、昼食中に30秒で読めるメルマガが毎日配信されます。

以下、ブログ参照
http://seinenunion.blog33.fc2.com/


私も数週間前から購読を始めましたが、弁護士が監修しているということで内容はしっかりしていますし、何しろ分かりやすくて取っつきやすく書かれており、本当に30秒で読み終わるので億劫になることなく読めてしまいます。労働基準監督官や社労士も多数愛読しているのだとか。



労働法の難しい点の1つに、結論を白黒に一刀両断できないことが挙げられます。

労働基準法のような強行法規に違反すればもちろん行政指導・送検を経て罰則を適用されることになっていますが、実際に行政が重視するものもあれば、あまり重視されないものもあります。

一方、雇用契約の契約内容や解雇などに関する問題は当事者間の権利義務に係る民事の側面が大きいので、違法とはいえないようなケースでも十分に注意しなければいけない点があったりもしますし、話し合いや交渉を行って解決しなければ調停や訴訟に発展し、その後結論がはっきりでないまま和解になることも少なくありません。

労働法関連の行政取締法についても多数ありますが(男女雇用機会均等法パート労働法など)、それぞれ行政指導や制裁の程度も異なりますので、会社として現実にどう対応すべきかというスタンスも違ってきます。

いずれにしても、法律の条文を杓子定規にそのまま当てはめて考えることはできません。



そういう意味では今回のメルマガも30秒で読めるボリュームに全てを凝縮するには限界があり、あくまでも原則論という認識をもって気をつけて読むのがいいと思われます。

とはいえ、多くの会社員や経営者の方が労働法に関心をもつきっかけとして、また法令を正しく理解するツールとして、大きな意義をもつメルマガであると思います。